速魚の船中発策ブログ まとめ



護送船団

海上自衛隊と航海科の充実

海上自衛隊と航海科の充実 その2  

航海科の充実 その3

;練習艦しまゆきの

軍の規律維持

秘密保護法成立で見えたもの

日本版・海事保安プログラム法の制定

爺爺の集団的自衛権・安全保障 
 
戦後の掃海作戦

自衛隊のいじめと工藤俊作

新たな日米防衛協力のための指針・2015年

徴兵制  集団的安全保障の後

安全保障法案 強行採決の前に

いよいよ来た! 戦時船員徴用

タンカ−有志連合に参加すべき




船員徴用







        

 秘密保護法の成立、安全保障法案の成立ときて、ついに船員徴用の問題になってきました。 現在の中国が選挙による民主国家にならないかぎり、日本にとっては日清戦争の前の状況に似てきました。歴史は同じようにはくりかえしませんが、底流に流れるものには注意をしおておくべきでしょう。 船員のことは、あまり関係のない他人事だと思わないで、流れから漏れ出た1滴の水でも、そこから堤防がくずれ自身の問題となってきます。 看護婦にこの問題が起きたときには、もう引き帰せない状況になったのかもかもしれません。

 船員徴用の問題に至るところをまとめてみました。








    護送船団

 護送船団方式といえば、最近まで続いた政府と企業が一体となって守っていくシス
テムのことです。本来の意味は戦時中に海外輸送をになう商船を海軍が守って
安全な輸送を行うことです。
 第一次世界大戦の折、イギリスはドイツの潜水艦に手痛い損害をうけ、日本も
日英同盟の要請により地中海に駆逐艦を派遣した歴史があります。第二次世界
大戦の時には、前の大戦の戦訓からイギリスは日本は十分な手当をしていると
誤解しておりました。しかし大戦後半になって護衛司令部を設けましたが、補助的
な艦隊を充てるのみで内地への輸送力が機能せず、資源や油に事欠き敗戦の
最大の理由になりました。商船乗組員の死傷率は海軍兵士のそれを大きく上回
る結果となりました。

 イラン・イラク戦争の時に、小生はペルシャ湾の最奥部のクエートに輸送パイプ
を日本商船で運んだ経験があります。唯一のお守りは船腹に書いた日の丸でした(笑)。
イギリス商船は湾の入り口でコンボイ(船団)を組み軍艦に守られて航行し
ておりました。大変にうらやましく思いました。日本はイランから攻撃を受け船員も
亡くなっております。戦前からの商船護衛軽視は続いています。政府には日本人
の生命と財産は守る使命があると公言しますが、実際は絵空事でありました。

 こんな出来事があるということは、九条を守れと言っている人々の想像力の片隅
にもないことのようです。たとえ商船を守るための自衛戦闘(バトル)になっても、
戦争(ウオー)とは違います。戦争反対の主張は正しくても、そこにはそのために
犠牲で死んでいる人もいることを知るべきです。

 海外にいる邦人救助に、にアルジェリア事件の後で。海空の部隊のみによるよ
り加えて陸上部隊でも可能にするよう検討しています(改正して可能になりました)。
今まででもイランからの邦人救出の折には、当時国営の日本航空は機能せず
に、トルコ航空が救援してくれました。これは明治時代の海難救助した旧恩に報いて
くれた行動でした。 

 商船護衛のことはまだ想定外ということでしょう。シーレーン防衛とは掛け声だ
けで、今のままでは守れるはずもなく、日本は総力戦は戦えません。頼りの日本
人の乗り組みの外航日本船は絶滅したか又はほんの少数です。戦争反対を叫ん
でいる人々の努力のたまものでしょうか、日本は戦争できない国です。今のまま
ならまた負けます。

                 2013-4-24






   海上自衛隊と航海科の充実

 ”あたご”と漁船の衝突事件で自衛隊の当直航海士が無罪となりました。
以前にも、”くらま”の下関海峡で衝突炎上、潜水艦”なだしお&#
8221;の遊漁船との衝突などが思い出されます。船乗り稼業から離れて25年ほど経ちますので、現状には疎いのかもしれません。小生の時代には無かったGPSや衝突予防装置を、今では設置しています。自衛隊には海の法律は適用されなくて、航海士の免状がなくても当直の責任者になれます。民間船にある航法記憶装置も”あたご”にはなく、どういう針路で航行したのかの記録がなく、この裁判に確たる証拠として利用できませんでした。
 水産に関した学校に在籍したことがあります。漁船に乗ることもなく、商船の世界ですごしました。漁船の世界から商船に来た人は、やはり本業は魚とりですので、航法は漁場へ行くためだけ補助的手段になるためでしょう。正直に言えば、漁船から商船の航海士になるのに、慣れるまで時間を要するのが実情です。 自衛艦でも同じですね、戦闘するのがメインですから。
 事故が起きた時の、社会的な問題の大きさを考えると、より航海科の充実が必要で
す。 
 そのために、1.当直士官3名に海技免状を所有させる

2..航海科の経験のある下士官に免状をとらせて当直責任士官に任用する(現実的で効果大)
3.商船の航海士を中途採用する、これが即効性があります。
 こんなことが考えられます。例え優秀といえども、防大出の士官で砲術得意で航海に未熟な人を、士官だからということで、当直責任士官に使うのは事故のもとですね。言い過ぎですが、普通自動車免許でレースに出る人はいませんね。商船では船舶が輻輳していない昼は航海士一人で当直していて、夜間は航海士と甲板手と2人で当直が現状です。しかし自衛艦は当直士官と操舵手以外に左右と後方に計3人を見張り員として5人で当直配置しているようです。自衛艦は本船と違いは直ちに機関停止や減速が行え
ます。それでも事故を起こします。責任当直航海士の技量向上が必要です。
    
           2013-6-29
 







    海上自衛隊と航海科の充実 その2  

 
 もう大昔ですが35年以上も前です。甲種2等航海士の海技試験を受けました。その時に学科試験の合格後には口述試験がありました。あやふやな知識はこの時にバレます。それはさておいて、その時同席して試験官の質問に一緒に答えたのが海上自衛隊の昔大尉で今は一尉の隊員の方でした。恐らく航海科の士官の方でしたのでしょう。
 陸上では二〇〇人くらいの隊員を指揮する中隊長、海上では自衛艦の航海長にあたる地位の方でしょう。防衛大学卒業後七-八年実務を経験して昇進した階級と思われます。
 両人とも無事合格しました。しかし船の仕事というのは伝統と歴史があるので、各人の職掌は見事に分担するように別れたものになっています。小生は八年以上の部員の経験でも船橋・ブリッジでの当直の仕事はわずかな経験になります。保守作業・ペンキ塗り・サビ落としが中心のようなものでした。ついでにトイレ掃除4年。学校で船の学科は学んだことはありません。海技試験のために勉強をしたのみでした。晴れて三等航海士で乗船しましたが、その時には大事な仕事であるレーダーをどう扱ったらいいのか戸惑うばかりでした。実習経験の無いペーパー航海士でしたね。また今と違い天測で大洋航海していた時代でしたから、天測も試験にでる計算ができるばかりで実際の船位をだすには実務が違いました。それでやっと一年くらいして慣れました。サードオフイサーとして使えるようになるには三年はかかるでしょう。商船教育を受けて一年の実習で航海士になった方はもっと容易でしたでしょうね。

 海上自衛隊の彼は士官としてそれまでに当直業務をこなしてきたのかもしれません。航海長に就任するための受験であった可能性は高いです。そしてその後四-五年で昇進して三佐になると小型自衛艦の艦長、二佐で中型自衛艦の艦長、一佐で大型自衛艦の艦長です、早ければ一〇年ほどでしょう。昔なら戦艦大和の艦長です。

 商船では二〇歳で航海士で乗船すれば昇進の早い人で三〇代後半で船長、通常は四〇代で船長です。二〇年以上の経験が必要です。

 自衛艦の事故が多いのはあくまで個人的な見解ですが、当直航海士官や艦長の経験不足があるためでしょう。見張りが大事ですけれど、人数が多くてもおざなりな状況報告を当直士官が受けていても役たちません。事故は最終的には船長の責任になります。
商船では航海士の当直時間に対処できなくて船長を呼びにいくことは可能ですが、船乗りの経験上それは極めてまれなことになります。小生のようにペーパー航海士でしたが、責任を持った経験を重ねていくことで成長していきます。

 海上自衛隊は恐らく航海科の位置が低いのだと思われます。航海は親善航海でもない限り戦闘海域に行く手段で戦闘行動に比べれば低い地位にあるものと思われます。
入出港でもない限り、通常航海では航海長の指揮の元に航海していると思います。航海士の免状をとったばかりの航海長では約不足でしょうね。

 本船では一等航海士レベルで年齢的に三〇代後半で一五年くらいの経験を必要とします。自衛艦ではそれを満たしていないということでしょう。彼は年齢と階級から防大でのキャリア組と思われます。でも一貫して任官してから航海科に所属していたわけではないと思います。キャリア組はまんべんなく職務を変えて昇進していく官僚システムですから。

 解決策の一つは防衛大学の士官にこだわらずに、航海科に所属した下士官を二五歳くらいで海技免状を取得させ、当直責任士官として従事させ専属で三五歳以上の航海長まで継続して任用し腕を磨くべきでしょう。

 海上自衛隊の士官の任用スタイルを変更しなければなりません。これだと防大出の士官ですと出世競争の遅れた能力のない将校だと思われてしまいますね。またやったかと嘆くより事故が続き、民心が離れては意味がありません。総合的な昇進制度の見直しがいるように思います。まさか先の海軍の伝統を引き継いでいて水雷屋を空母艦隊の司令官に任用するようなことを今ではしていないと思います。航海科も同様の過ちは避けてください。航海科は他科と違いこれは訓練ではなくて、常時実戦であることを認識しましょう。

 水先法の改正で二七歳の水先人が死傷事故を起こしました。これも明らかな試験制度の欠陥で自衛隊と同じ根の問題でしょう。

 自衛隊の門外漢ですが、ご参考までに書きました。
今頃は、あの方はキット海将で艦隊司令官なられて、こちらはまともに口も聞いていただけないような方になられたことと思います。

       2014-3-2











      航海科の充実 その3  

      練習艦しまゆきの航法   

 
   
   10/30 朝日新聞夕刊より

  練習艦・しまゆき・が昨年6月に自動車船と異常接近したケースで運輸安全委員会は・しまゆき・の操船ミスと公表した。それによると、航路の右側を航行しなければならないところを航路中央を航行し、予定変針点に来たとの乗組員の誤認による報告で左転したのが異常接近の原因とした。
 指摘には無いですが、部下の報告をうのみにして当直責任者としての確認不足があったのと、このような図の船位では航路内であり、艦長が掌握して航行するケースになるように思います。
 当時の航海長は28歳であったとあるので階級不明ながら一尉相当と推定されます。
教育の目的を主体とした練習艦の乗り組みにしては若手の航海長のような気がしています。改善点についてはその1その2で述べていますので繰り返しません。

 この下関海峡の六連島近辺は関門海峡に入る船に水先人の乗船ポイントになっています。自動車船5万2千トンは、この報道で図のような船位ですと、既にパイロット・水先人は乗船していて、船も大きいことから露払いをする警戒ボートを先行させていたよう思います。詳細は定かではありません。自動車船の行き先により、海上交通安全法ないし港則法により、行き先方向や係留岩壁を示す旗流信号をマストに掲げていたと思われますが、これも分かりません。警戒船がいるのならよく他船にマイクで注意を呼びかけたりしますが、自衛艦なので遠慮があったのかもしれませんね。これも不明です。
 海上保安庁はレーダーや船からの報告により航行管制をしています。もっと常識はずれの航行をしている船に対して積極的な警告を与えて安全を図るように行動すべきでしょう。欧州海域で航行した経験のある身にとっては、あちらではもっと具体的な指示があったように思います。なにせ一寸先も見えない霧のなかを、川を上って航行して、おまけに着岸までもきちんと指示によりこなします。あちらの航行管制は見事です。そうでないと夏場はガス・霧ばかりで港は機能しません。日本なら完全に航行ストップです。
 今回も航路の分岐点の中央にブイを設けるなり、航行分離帯ではっきりとさせる設備も必要でしょう。何せ外航日本人乗組員の絶滅した今では、便宜置籍船の普及で外航船舶の技量は落ちているとの認識で、航路標識を設ける必要がありますね。保安庁の航行管制管を欧州での実習をさせてはどうでしょうか?

    2014-11-1



   






     軍の規律維持
 

 週刊BS−TBS報道部の動画で石破幹事長の憲法9条改正を語るを見ました。
彼の考えないし自民党の方針としては、軍の規律維持のために秘密の軍事審判所

設け、最高死刑の判決で命令を拒否して従わない者に対処しようとしているようで
す。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=m2BXY8684cg

彼は過去より何も学ばないで、ただ旧軍の復活を策している人物です。戦後軍事
官僚は排除されましたが、まだ官僚が依然として政治をコントロールしています。
そのまま彼の云うように旧軍の復活を進めるのなら、戦前のようにシビリアンコント
ロールを欠き、軍事官僚コントロールに強制力を持たせてることになります。
また徴兵が復活して、壮絶な規律維持のために、鉄拳制裁とか連帯責任とか言い
出して、隊内いじめがはびこるのでしょうか? ドイツは反省を踏まえて、
軍法会議は廃止して軍には必須のものではないと決めました。
 学徒出陣のときの神宮球場での映像をご覧になったと思います。若い学徒が
徴集され、悲壮な覚悟で強制され出兵しました。 一方アメリカでは全国の大学の
キャンパスから学生が消えるほどの多数が徴兵事務所に殺到して志願しました。
ケネデイは大学を中退して海軍に志願し魚雷艇の艇長として日本海軍と勇敢に戦い
ました。この違いを戦争の敗因の一つとして石破さんは理解していないよう
ですね。圧倒的な物量と工業力の違いだけで負けたのではありません。
 震災や原発事故の多くの自衛隊員は出動しました。原発に対しても見事に自衛隊
員は躊躇することなく命を懸けて困難な任務を成し遂げました。
福島の原発の運転員の方々も当事者ですが、逃げることもなく事故処理を
しました。石破さんの考えは懸念でしたね。
それともこれらの事実認識がないのでしょうか? 
いつの時代にも少数の命令拒否や脱走する人がいるものです。それを理由に死刑で
脅して任務をさせようという発想を捨てましょう。愛国心教育や武道を推進しても
強制が伴うものなら効果はしれています。自分の国を自分で守る体制は必須で、
9条も変えなければなりませんが、石破さんの考えや方針では現状維持で少数の
改正でいいように思います

             2013-7-27








      秘密保護法成立で見えたもの

 
 秘密保護法が成立しました。強行採決を繰り返して急いで決めた理由は何でしょう
か? 軍事や外交には秘密はつきもので、それを保護し守るには誰も異存がありま
せん。米英独仏が決めていることと同じものを決めればいいはずです。
 法律は尤もらしい理由を挙げて成立し、その目的は個々の運用の中にあるもの
す。従い運用でよくよく注意して監視していかなければなりません。
 みんなの党は公務員改革を最大の目的としているはずでしたが、この法律で官僚
の裁量権を拡大し、その細部の運用まで罰則で保護する法律の最大の協力者にな
りました。彼らの高尚なアジェンダというものがニセモノで与党の補完勢力であった
本質が見えましたね。維新の党も同様です。これは良い効用です。
民主党の公設秘書の方と話す機会がありました。ぽろっと話されましたが、政権に
ついた時に公務員改革を最初にやっておかなかったことが今回の民主党の最大の
問題だったと述べていました。秘密保護法もそれに続がっています。
 アベノミクスが株価対策以上のものでなく、もし躓くような事態だと、逆に手にした強
権を自己保身に使いだすかもしれません。今後の集団的自衛権の解釈変更、秘密
軍事裁判所の設立、憲法の改正、武器輸出の改正など条文の細部を検討していく
必要が高まりました。アベの蓑をかぶったオオカミの出現かもしれません。
 ミサイルや偵察衛星に何兆円もの予算を組んで配備しました。今後はその不備の
ある性能を取り上げて、議論したり追及することは、秘密保護からできなくなるので
しょう。推進して利権を手にしたかもしれない政治家・官僚の保護法かもしれません
ね。 後々あの時点で歴史が転換したと言われないようにしたいものです。

      
      2013-12-8









      日本版・海事保安プログラム法の制定   

 
 映画キャプテインフィリップスを見てアメリカの海事保安プログラムの実際を知ることができました。安倍さんの積極的平和主義とかで言葉の意味とは裏腹に、機密保全法・NSC・武器輸出の見直し・弾薬提供・かけつけ警護・商船乗組員の確保など解釈変更だけでどんどん進んでいるようで危険な匂いがいっぱいです。
 沖縄タイムスが1月6日に防衛省の内部文書・機動展開構想で有事の船舶業界と輸送協力の事前協定を結ぶ必要性を明記していると報じています。ひょっとして秘密法が発布されたら抵触する報道かもしれません。
 軍事ジャーナリストの神浦さんが制海権と制空権を確保しているかどうかでの問題を提起されています。

   http://www.kamiura.com/whatsnew/news.html#2462

 この報道はお役人の世間の動向を見るための確信犯的なリークのような気がしますが、具体的な内容はわかりません。
秘密保護法もこのように恣意的な運用をしていくのでしょう。
 南西諸島の奪還のための輸送力確保のためのようですが、それなら現在の内航船員でまかなえます。外航船員が絶滅した今ではシーレーンの確保はどう考えているのでしょうか?
 戦前は貨物船やタンカー・客船に建造補助金やら運航補助金をつけていた歴史があります。戦後も船舶整備公団を利用して減少した船舶の建造を行ってきました。
 アメリカと同じ日本版・海事保安プログラムの制定をしてはどうでしょうか?有事の際の使用を条件に50隻の限度を設けて商船建造の補助・日本人乗組員の補助を制定します。
 現在の自衛隊法では戦闘地域に民間人を活用できないといいます、従い今回も制海空権の無いところでの民間船舶の使用を制限する条項が必要です。湾岸戦争のときにはアメリカのこのプログラムで80-90%の物資を輸送したといいます。もちろん制海空権はアメリカ側にありました。小泉元総理のように民間船舶が輸送するところは非戦闘地域の詭弁は今回ごめんです。先の大戦で海軍より船員のほうが圧倒的死傷率が高かった反省も生かさなければなりません。とかく正規軍人を温存して学生・民間人を消耗要員として過去には扱ってきました。戦闘地域には自衛隊の輸送艦を使います。
 イライラ戦争のときに戦前と同じように丸腰で輸送させたことも無いように、是非おなじように見直しが必要です。護送船団を組み運航してください。注)参照。
 なおこの議論をしていく中で、フェリーの船員をしていたことがあります。30年以上前になりますが、このような法律を議論することなんか夢のような時代でしたが、実質的には自衛隊は移動にフェリーを使用しての移動をしていました。小生が退職した後ですので詳細は不明ですが、その自衛隊員の乗船を問題にした船員は反戦船員と新聞報道さ
れて、それ以降の昇進はストップしました。当時にあった戦後の庶民のなんでも平和の影響でしょうか、私の先輩の方々で問題ある組織に属していたわけでもなく、思想的な人でもなく、普通のお酒好きの船員でした。私なんか、かわいがってもらっていました。あの時代でもこれなんですから、間違った方向で制定されますと、かっての特攻隊員のように、拒否できるわけもなく、砲弾が飛び交う中を船舶輸送に従事することになります。
関心をもって冷静に議論していただきたいです。
 老生がイライラ戦争のときにペルシャ湾の最奥のクウエートまで航海した時の海員組合が決めた危険手当は、ペルシャ湾の航海している日数に応じた額で確か4−5万円だったように思います。少ないなあという実感でした。


 注)イラン・イラク戦争で18隻の日本タンカーが攻撃されて2名の死者と19人の負傷者がでた。

                         2014-1-11
     








    爺爺の集団的自衛権・安全保障 
 
 
 安倍さんが公明党と議論している集団的自衛権の議論が山場を迎えています。落
としどころは不明ですが、これからは内閣が、この行使を決めると国際紛争の解決
に軍事力の使用が容認されることになります。

 爺爺が50年も前ですが、中学3年の社会科の授業で新・旧の憲法を学びまし
た。国際紛争を解決する手段として武力行使の放棄と軍隊を保持しないと書かれて
います。小学生でも理解できます。それを自衛のためならと自衛隊・軍隊はよし
として、憲法解釈だけで憲法を見直すこともなく、現在に至っています。大きな節
目を迎えて、理由は何でも紛争解決に軍事力を使用することに踏み込むのなら、
姑息な手段でやろうとしないで、国民的議論をして憲法を改正して、現実にある
自衛隊を認知して、その使用に法的な整合性を持たせることが必要です。

 イラン・イラク戦争の時に丸腰でクウエートまで航海しました。他船では人的被
害もでました。安倍さんの解釈変更でこれからは護送船団で紛争地には輸送でき
るようになると思います。またシーレーンの防御に機雷除去艦艇を派遣します。
紛争時ならその護衛に艦艇・飛行機を随伴させなければ任務は果たせません。
激しい最前線の戦闘が必定です。この想定がないまま掃海艇の議論をしている
ようです。 本当に起こることは、外航船員が絶滅した今では、そのシーレーンを
航海する日本船が存在しないことです。便宜置籍の他国の船員も下船してしまい、
日本へ輸送する船舶が大幅に減少してしまいます。その想定もしないまま集団的
自衛権の議論でシーレーンを述べても現実的な意味はありません。

  自国が攻撃されないのに他国を攻撃するには宣戦布告が必要でしょう。また
同盟の条項内容によりけりです。参戦規定があれば同盟国と参戦です。
 核のある今では、他国の防衛のために自国の大都市を壊滅させてまで同盟の義

を果たしてくれるかは、こちらにそれなりのものを要求されるし、疑問もあるでしょう。
 
同盟と集団的自衛権とは同じ土俵で議論が必要です。また自国の軍備をそろえるの
には、同盟か自分の国は自分で守るのか、で大きな予算の違いがでます。
いずれにしろ時間がかかる大きな問題です。

 安倍さんの変更で、自衛隊が海外で多くが戦死するようになると、隊員不足が
生じ徴兵制云々の話が起きるかもしれません。大事なことですね。
 
           2014-6-21














       戦後の掃海作戦  


   

 昭和の40年代でも、海上保安庁の航行警報で機雷に関するものが
ありました。現在の集団的自衛権の議論のなかで機雷の掃海の件がもち
だされています。安倍さんはペルシャ湾での掃海がやりたいのでしょう。
 湾岸戦争のあとでの掃海を自衛隊が行い、1兆円もだしたクウエート
にもそれでやっと貢献が認めてもらい、その成功体験が影響しています。
 今回の議論の中で不思議と朝鮮戦争の最中に上陸作戦の先駆けとして
の掃海部隊の派遣については知らぬふりです、戦死者もでています。停戦
後の掃海と違い戦争行為そのものです。従い日本は戦後に参戦しています。
 船乗りしていた時の甲板長は実際にその掃海艇に乗っていました。
今度の議論の掃海もホルムス海峡に派遣する状況は戦争行為そのものの
掃海になるはずが、前回の停戦後の掃海と混同されているようです。
まだまだ論議が必要です。

       2014-7-20











   ; 自衛隊のいじめと工藤俊作

 
              
                                                 工藤俊作


 たちかぜ乗り組みの海上自衛隊員が自殺した事件で横浜地裁は、いじめは艦内
では日常茶炊事で本件は氷山の一角と判決がありました。 高裁では遺族への
賠償保証額も400万円から7700万円に増額された。また学校のいじめ事件の
時と同じようにアンケート調査を実施した。それを海自が破棄したと偽っていた。
それの疑問を法廷で陳述した自衛官を懲戒処分にしようとした。この処分は見送り
になりました。
 今日の報道では同じように上司のいじめ・暴行で隊員が自殺しました。先の事件
で海自が謝罪したのは5月です。今回は1月であったのに昨日のこの事件の発表
です。海自はいじめに対して黙認して大事なこととは認識していないのでしょう。
 

 工藤俊作は駆逐艦雷の艦長に着任すると同時に、本日より本官は私的制裁を
禁止する。特に鉄拳制裁は厳禁すると発言する。また工藤は兵の失敗はやる気が
あってのことなら決して叱るなと言っていた。それで4000m先の潜望鏡を識別でき
る兵が続々誕生する。それで艦内の士気も向上して成果もでるのです。
 現在の自衛隊ではこの伝統を受け継いでいないのでしょう。防衛大学では8月7
日に上級生のいじめに対する告発が起きています。工藤俊作を海軍兵学校で教育
した校長の鈴木貫太郎は従来の教育方針を大改革した。
 1.鉄拳制裁の禁止
 2.歴史及び哲学教育の強化
 3.試験成績公表禁止・出世競争意識の防止

 自衛隊の現役艦長・連隊長は即座にいじめの禁止を部下に命令すべきです。
戦前のあの旧軍でもできたのですから。軍の命令組織はそういうものです。

 防大では鈴木貫太郎の教育方針を掲げるべき、軍人であるまえにジェントルマ
ンであるべきです。仮性敵国と思われる国では軍備は質・量とも上回っています。
だが装備品を売収したり階級を上げるのにワイロが横行しています。防大の小さ
な固まった枠から外れた生徒をイジメで追い出したりせずに、あらゆる能力を取り
込んで柔軟な組織をつくらないかぎり太刀打ちできないでしょう。集団的自衛権の
問題云々よりこちらの問題が先です。
将来にもし徴兵の問題が起きたときには、隊を辞めるわけにはいきません。これ
の解決がより大きな問題になりますね。

      2014-9-2

    追補
   
 防大生が保険会社から医療費を詐欺した事件で2日に18人が490万円不正
受給したと防衛省が発表した。またOBの現役士官4人が懲戒免職された。
 防大教育を見直す機会がきているのではないでしょうか?防大生は普通の大学
生ではありません。給与も支給されて健康保険・年金も加入しています。それでも
2割近くの学生が自衛隊に入隊していません。学費や寮費の免除程度におさえ
る必要があるとは思います。  普通の大学に近いものにして、一般大学卒の幹
部候補生制度があるので、その課程での統合教育制度にしたらどうでしょう? 
昇進も防大卒が極端に優遇されていると聞きます。幼年学校重視の昔を思い
出します。旧軍の復活ではなく本当の新しい自衛隊であってほしい気持ちです。
歴史の節目に来ているようで、国民の期待でなく官僚や政治家のために外地で
戦闘する羽目になるかもしれませんね。棺桶に片足踏み込んでいる、イザという
ときに何も役立たない老人のたわごとです。


     2014-9-.3

     追補2
    
 アフガニスタンで起きた中国系米軍兵士がいじめ自殺した事件では直属の
上官も起訴されました。確かに小隊長レベルなら、いじめに加わらないまでも
それを把握していないような隊長では部下の掌握不足な将校でしょう。下級
将校にとどまらずに艦長や連隊長レベルにもおとがめがあれば変わっていく
かもしれません。

    2014-11-10










    新たな日米防衛協力のための指針・2015年

            新ガイドライン   

  2015年4/28 朝日新聞に新ガイドラインの全文が掲載されました。一度は読み始めましたが、内容が頭に入ってこないので、途中で投げ出し、今日、全部を読みました。

1.地域の拡大  

 日米安保条約では極東に限定(第6条)された条約ですので、今回はアジア太平洋地域及びこれを越えた地域とあり日米安保条約とは明らかに矛盾します。しかし基本的な枠組みは変更されない前提と明記されています。 
 他の項では地理的に定めることはできないとあります。要するに世界中ならどこでも適用する取り決めでしょう。

2. 核兵器のカサ

 米国は引き続き、その核戦力を含むあらゆる種類(生物・化学兵器?)の能力を通じ、日本に対して拡大抑止を提供する。

3. 平時から緊急事態までの切れ目のない安全確保

  有事と平時の間のグレーゾーンの切れ目の考えはないようです。

4. 日本以外の国に対する武力攻撃への対処行動

 日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福の追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態に対処し、武力行使を伴う適切な作戦を実施する。 これは日本に関係する第3国への攻撃に武力行使をおこなうことができるということです。

5. 後方支援

 作戦上及び国際的な活動の必要の場合は航法支援を行う。民間が有する能力を適切に活用する。民間商船・飛行機の活用も考えているということでしょう。

6. 第3国の非戦闘員の退避及び日本への避難民

 例えば朝鮮から日本へ来た避難民は日本で主体的に対処し米国は協力する。第3国の避難民の退避の援助を検討する規定になっています。


 日本のマスコミが委縮して政府の方針のみを伝えているように感じられ、チェック機能が果たされていないようにも思われるこの頃です。マスコミが機能してくれないと今後大変な事態になるのではと懸念しています。そこが有意義な分析をしてくれるのなら全文も読まないでいいのですが、自分なりのまとめをしてみました。皆様もマスコミや私こと田舎老人・他人の云うことを信じないで、一度お読みになってください。
 
 今度のガイドラインは地理的にも対象国にも制限を設けず、日本の国益にかなえば、米国と共に武力行使を辞さずという規定です。そのためには自衛隊員だけでなく、民間人にも協力を、求める内容です。

 日本の行動及び活動は専守防衛、非核三原則等の日本の基本的な方針に従って行われるとも書かれています。指針は両政府に法的権利または義務を生じさせるものではないけれど適切な形で反映することが期待されるとあります。

 安保条約やこのガイドライン内にも矛盾・あいまいな表現が使われています。ガイドラインの実際的な適用・運用は庶民にはわかりません。

 今後の関連法案に目を向ける必要がありますね。


            2015-5-12













 ; 徴兵制  集団的安全保障の後



                  



        古くからある新しい税  再掲

 納税には金納・物納があります。労務提供による納税はすっかり忘れ去られたものになっています。古くは防人、明治になって徴兵などがありました。同じ敗戦国でもドイツの場合は、徴兵制度が存在します。現代日本ではそんなことを話題にあげようものなら、目をむかれて総スカンをくうのが関の山です。この復活を持ち出すのでは、ありません。でも日本の危うさは、もし日本のどこかが攻撃でもされるような事態になったとき、リメンバーパールハーバーではないですが、事前に何もタブー化して検討していなかったがゆえに、徴兵制に一気にいくのではないかと懸念しております。徴兵制に行く前には、軍法会議の問題、軍隊につきもののいじめの問題、軍隊と市民社会の問題など検討しておかねばならないことが多いです。

 バブル崩壊のあと金納では限界が見えて、限られた予算のなかでは、労役による負担を考えた方がよいと思います。それも世代間の公平な負担を前提とします。福祉施設の介護や先に述べた消防団的な郷土防衛隊構想の参加など、議論を尽くして、人生で半年くらいの労役負担が必要と思います。

                                 2013-7-10
   


  安保法案を議論するなかで、政府側の法案を合憲とする憲法学者は3人とも徴兵制を合憲としていることが判明しました。民主党の枝野幹事長が、集団的自衛権と同じように、憲法には明確に徴兵制は違憲と書かれていない。徴兵は苦役でなく名誉だと云えば憲法違反でなくなると警鐘しています。

 書き出しに2年前にアップした・古くからある新しい税・を再掲しています。この問題がヴィヴィットな議論になるとは爺爺も驚いています。 
 
  冷戦の時代ここで・西ドイツの予備役と冷戦の終結・に書いていますが、ドイツは徴兵制を施行して100万人の予備役を装備して、ソ連に対処しました。ドイツと同盟していたアメリカでも、今よりはもっと状況は良かったはずですが、それだけの兵員をドイツに配置することはできませんでした。ドイツは冷戦に勝利して現在は志願制になっています。

 日本も全面戦争の事態にならないかぎり根こそぎ動員の徴兵制にはならないと思いますが、選抜徴兵制の可能性は大いにありです。

 過去に日本は、徴兵制では失敗しています。壮絶な隊内での鉄拳制裁で秩序を維持していました。壮絶ないじめもありました。
 また旧軍には住民を守る意識が無く、轢き殺しても進軍せよ、住民を軍の盾につかったり、守ることを放棄して集団自殺に追い込みました。アメリカは沖縄戦で30万人の住民に対しての食料などの準備をしていたといいます。

 アメリカでは、戦争が始まると、大学で軍に志願する学生が多くてガランとしてきたり、映画プライベートライアンのように兄弟の最後の1人を助けよとの命令がでたり、戦艦大和が激戦で沈みかけている横で米の飛行艇が着水してパイロットを救助していたなど、民主主義の軍隊はかくも違うものです。物量だけで負けたのではありません。

 石破さんが徴兵制は合憲だと発言されたようですが、過去にも命令を聞かぬ兵には軍法会議で最高死刑の判決も辞さぬ発言をされています。ドイツでは軍法会議は必要ないと設置していません。過去を踏まえて民主主義の軍構築が望まれます。

 自衛隊や防衛大学ではイジメの問題がしばしば起こっています。事なかれの対処のようにも感じられますが、徴兵した兵としては大きな問題です。我が子女が兵舎でイジメにあうのですから。 民主主義の軍隊の徴兵は軍事官僚への監視役の機能を持つものです、それでなくては強くなりません。

 この問題はそれに関わる40歳以下の若い世代が真剣に考えておくことです。老生のような自分が徴兵されない安全な場所にいてその論議に加わる資格はありません。


        2015-7-16



   追補

  さだまさしさんの「戦友;」
           
  ”戦友”という言葉を、この国は二度と作ってはいけない。だが、かつてあった”せめて自分が盾になろう”と思い込み、または思い込もうとして戦った青春の”こころ”を踏みにじることは許せない。僕が恋の歌を歌いながら、若い娘さんにチヤホヤされながら過ごしたそんな年頃を、彼らは命を賭けて戦って生きたのだ。

それが”マインドコントロールであった”と冷静に笑える人は、人の”こころ”の痛みなど理解できまい。
人はそれほど馬鹿ではない。あの当時だって、わかってなにかに騙されていた人や全てを理解した上で死んだ兵士もいるのだ。

戦後の最も恥ずべきは、そういう”理屈ではない、人のこころ”の痛みを認識できない社会にある。いまの理屈でもって平気で過去の理屈を笑う態度は、卑怯卑劣だと知るべきだ。だから過去に学べない時代になったのだ。

      「心の時代」サンマー出版刊より

     2015-11-2


  









    ; 安全保障法案 強行採決の前に 

  

 今国会の安全保障関連2法案は会期の延長を決めて、最終的には強行採決になると思われます。残念ながらこの事態になって、田舎の爺爺が何を述べても、どうなるわけではありません。

 今回の二法案の名称が戦争法案といわれようとも、それはどうでもいいことです。 こちらが理想的な平和追及をしていても、願っていても、相手の意思次第で戦争は起こります。例えそれが防衛戦争だとしても、戦争の内容が変わるわけではありません。戦争になる・ならぬとの議論は大事なことではありません。云ってしまうなら、こちらに戦争の覚悟が無いようなら戦争を止められません。それを避けるための法案の趣旨ですけれど。

 法案は何のために必要なのでしょうか? 日本の首相はアメリカの支持がないかぎり、今までは短命であったり司法の制裁を受けてきたのが実情です。安倍首相の保身からというのも事実でしょう。
 でもそのことではありません。 それは隣に厄介な国が肥大してきているからです。戦前のドイツ・ナチスのケースでいうなら,あの時に叩いておけばよかったと後に悔やんだ、ナチスにラインラント進駐をさせてしまった現状です。これは現状認識ですので、いろんな考えの方がいるでしょう。 もし日本がチベットやウイグルの人々の状況になって、それを甘んじて受ける覚悟のある人なら、それを問題無しとするでしょうが、多くの人はその状態を望まないと思います。
 
 あからさまに国名を上げての公の議論はふさわしくないのですが、国会審議を聞いていても、その認識で議論しているようには見えません。現に昨年になって唯一核弾頭数を増やした国に対して、日本にむかってミサイルの照準を向けていると公言している国に対して日本が対峙しているということです。 またその国は元首が隣国へ訪問している時に、その国の隣接国境で、訪問国へ砲撃を始めてしまう、政治が軍部に対して統制できていない国です。その国の台頭が今の日本にとっての大問題なのです。

  スイス・スウエーデン・アイルランド・スペインが先の大戦で中立政策を採りました。 日本の地理的位置関係が、日本はその国が太平洋に進出するのを封じ込める位置にあるので、その中立政策は無理です。 また、独力で個別的に対処する方法もありですが、それには莫大な軍事予算が必要です。先に膨大な支出で日本が財政破たんしてしまいます。それも無理でしょう。 アメリカ抜きにはこの状況を打開できません。他の選択肢はあるのでしょうか? 集団的に対処するしかありません。 でも、頼りにしているアメリカはベトナム・イラク・アフガニスタンと失敗を繰り返して、軍事費・予算やマンパワーを今までのようには割けません。世界の警察官ではないと自称さえしています。その発言を聞いて、かの国は直ちに紛争地域を既成事実で押し始めています。

 日本は核のカサの下にあると安心していますが、アメリカとて、ロサンゼルスやサンフランシスコを原爆で壊滅させられることを承知で、他国を守ってはくれるとは思えません。それに軍事上のアメリカの必然が無ければ、通常戦力の援助もないでしょう。
 それでも、かの国が自滅してくれるのを、それも、とうとうアメリカの自滅が始まって、自己に閉じこもるモンロー戦略をとるまでの間に、キワドイかもしれませんが、日本は臥薪嘗胆して待つしかありません。 隙をみせずにかの国の意思をくじいておくのが我が戦略です。

 戦国の世なら、家康が信長の命令で嫡男と正室を差し出したほどの同盟維持の覚悟が必要でしょう。 また、NATOのようなあからさまな軍事同盟を東南アジアに作ることは理想でしょうが難しいと思います。 冷戦の崩壊では、日本は何らその被害を受けずに済みました。それはソ連には西欧諸国が投資をしてこなかったおかげです。かの国には数え切れないほどの投資物件がありますので、アジアでその構築をすることはできないでしょう。かの国が軍事的な冒険に走らないまでも、バブル崩壊で世界中に不況が起きることのほうに現実味があります。それに伴う紛争も考えておかなければなりません。その時には日本が財政破たんの恐れで相当苦しい事態に追い込まれるでしょう。

 ポーランドは英仏と同盟しましたが、ナチスドイツとソ連に対しては機能せずに国が滅んでしまいました。日本の3国同盟や日ソ中立条約は先の大戦では役にたちませんでした。
 今は同盟と集団的安全保障をあいまいにして議論されています。しかし攻守同盟を締結した後での集団的安全保障履行の形でなければなりません。
 先の大戦の同盟の失敗にも拘わらず、参戦条項のない同盟では相手に踏みとどまらせることはできません。
 掃海も後方支援も戦争行為です。戦争行為加担ですので、同盟に従った参戦行為としての行いであり、あいまいなままでの参戦ではいけないと思います。 
 日本への参戦を期待するよりも、アメリカへの加担参戦のほうが現実的には多くなるでしょう。それをこちらの都合で四の五の言っていてはいけません。武田信玄を目前の敵とした家康の御家事情が日本の今なのです。

 老生が安全保障の政策が、これではイケナイと思ったのは、船乗りをしていた、イライラ戦争で、丸腰のまま護衛もつけずに、船体に大きく描いた日の丸をお守りとしただけでペルシャ湾に船出した経験があるからです。他船では死者もでています。これが平和憲法の実態・現実でした。でも今のような急がなければならない現況があったわけではありません。

  党首討論で法案の憲法に適合するかの議論がありました。自衛隊を創設して以来から憲法違反の状態であるのは疑いもありません。この偉大な現憲法の趣旨に追随してくれる国は70年も経ても、ひとつの国も無いという現実認識を持つ必要があります。現実離れした空理空論の憲法であるということです。欺瞞・偽善を重ねてきて最後の上塗り状態が今回です。 けれど憲法違反や平和を声高に述べる人はそれだけで、何か工夫をしてとか、地味な努力をして平和のための行動を目にすることはありません。

 今の国会の議論を聞いていて失望しています。安倍首相や石破さんに安全保障をやってくれるなと思っています。ただただ旧軍の復活になるだけだとさえ思っています。このまま強行採決に至って憲法違反の法案が可決されるだけでしょう。

 でも、この状況を何とかして避けたいために,書きました。 民主党や野党の議員に腹芸ができる人はいるのだろうか? その議員に、法案はこのままでいいから10年の時限立法で成立させるように、自民党と交渉してほしいと強く思っているからです。 
 その期間のうちに改憲して今回の法案を合憲のものにしてほしい。自衛隊は国民の歓呼のうちに送り出してやりたいと思うからです。地球の裏側の小さい紛争に自衛隊を派兵しても、かの国との大戦争だけは避けたいと思っているからです。
 
 また今の自衛隊は最新の装備ばかり欲しがりますが、汎用武器は大幅に不足して平和ボケで戦争を想定していない軍隊です。アメリカの軍用犬の負傷用装備にも劣る自衛隊員の救命装備です。戦死・戦傷をしないと思っているのでしょう。 その自衛隊を安倍首相の判断で外征に出しても、戦死・戦傷・PTSD・自殺など手痛い損害を被ることになります。 また今までのような軍の論理を無視して、変に手足を縛った自衛隊では、その後に不満が高まり、戦前のように政治のコントロールを離れて独自の動きをするようになるのではと心配します。何せ官僚改革は戦後もすることがなく、現在に至っているからです。この期間のうちに自衛隊に装備品や法制の改正もしてもらいたいでと思っています。

 最後に、何で憲法違反の法令をそのまま通して・時限立法にするのですが・成立させる必要があるのかと。 かの国との現状をどう認識するのかで違った対応がでてくるでしょう。 共通認識を得るのが一番ですが、その努力はされていません。政府も今のうちに知らせずにやってしまおうとも思えます。
 国会の日程延長が議論されていますということは採決が近いということです。かの国との状況を鑑み何とか時限立法で成立させたいと思っています。その後の時間をかけたまともな修正を期待して。


       2015-6-20



  追記  ; 開戦委任法
      

 6月23日の報道で、9月27日まで95日間の戦後最長の国会会期の延長を議決した。  7月16日に衆議院により強行採決されましたので、2か月余りで参議院の議論・採決に関わらず成立することになりました。  何も枠をはめないで成立することになります。内閣の意思で開戦を委任する開戦委任法とも呼べる法案の成立です。

 中国のバブル崩壊の兆しが見えてきましたが、今の膨張主義が改まらないかぎり不安です。第2の明石元二郎の再現を期待してかの国の自滅を待つしかないかと............

      2015-7-19

  追記 2
      
 7月29日の報道で、安倍首相はやっと中国の脅威を名指しで強調とあります。参議院になって法案の成立が確実になったことから、抑制的であったものが、内閣の支持率も30%台に落ち込んだことによりこの発言になったものと思われる。

これこそが問題だったんでしょう。ごまかしたり、はぐらかしたり、おまけに首相みずからがヤジを飛ばしたりせずに、最初から堂々と 論ずれば
すればよいのに。

       2015-7-29

    2015年 9月19日 可決成立しました。


   弦楽・減額のためのアダージョ  サミュエル・バーバー  尾高指揮 N響 9分
   https://www.youtube.com/watch?v=ANWqxtlLUVs










   いよいよ来た! 戦時船員徴用    
                  
  

           
           米軍より攻撃を受ける日本商船


 6日ほど旅行にでかけて、帰ってからニュースを見て驚きました。ここ最近の流れで
とうとう船員の徴用の問題が持ち上がってきました。

 報道によると、自衛隊の南西シフトと云い、今までの北海道重視の配備から
対中国対策で沖縄重視の戦力配備へ変更により予算措置を要求した。

 現在でも2隻のフェリーをチャーターして運用しています。戦時に予備自衛官
として確保しておいてすぐにも輸送に充てようということか。まずは20名ほどとい
いますから、少人数の措置を講じて順次に拡大していこうという魂胆でしょう。

 現在は北海道に3個師団を配置していますが、それを減じて1個師団を沖縄
九州方面に配置しようとはしません。有事に機動配置と称して緊急配備しよう
とするから、船員の徴用が必要となります。あいかわらずドラステイックな変更
を嫌う官僚体質です。

 先の大戦では、石油は本土にほとんど無くて松根油さえ使用したのですが、
オランダ領インドネシアには十分な石油がありました、けれどそれを運
ぶ商船が壊滅してしまい、本土に運べなくなってしまったから油が無かったの
です。資源が無かったからでなく、運べないのが敗戦の一つの原因です。

 日本海軍は第1次大戦で時に、イギリスが独潜水艦に商船を沈められて滅亡
しそうになった戦訓を学ぶことはありませんでした。同盟国英国の要請で、それ
を救うべき日本の艦隊を英国船団護衛のために地中海へ駆逐艦を派遣し
たこともあるのにです。

 太平洋戦争後半になってから古い軍艦を船団護衛にあてるようになりました
が、主に護衛の無しの裸の商船が運んでいました。 従い6万人あまりの船員が
死亡し、海軍軍人の倍の戦死率でした。 海員組合は今回の予備自衛官補の
計画に反対の表明をしました。
  

  問題点

 1. 南西シフト政策でも、場当たり的な機動展開で兵員の輸送配置を考えいる
   ゆえに、船員予備自衛官が必要になっている。

 2. なぜ中国対策であると言明しないのか?

 3. イラン・イラク戦争時の商船護衛についての反省・検討がされていない

 4. 現有中国の潜水艦の所有数から、十分に商船攻撃が可能でその対策?

 5. 外航船員の消滅した今では、内航船員を充てるしかないが、その
   人的・技能的検討は? 外人船員の集団離職・下船対策は?

 6. 組合が今は反対しているが、今までの個人的な見解では、ボス交渉で豹
   変する恐れあり。イラ・イラ戦争では日の丸を船腹に描いただけで戦地に
   商船・タンカーを送る承認をした組織です。
  
 7. 尖閣への上陸程度の紛争でしたら、数隻のフェリーを買い上げて自衛官を
   訓練すれば、船員の徴用は必要ないでしょう。徴用が必要なのはシーレーン
   の確保が要求されるような事態です。それを想定しての今回の案です。

 8. 看護婦や物流を担っている要員の確保も船員の後では起きてくるでしょう。
   今回はそれらの地ならしというものです。

 9. 相変わらず自衛隊内でのパワハラが起きています。国民がイザというときの
   志願が殺到するような風通しの良い隊内の気風が必要です。

 10. 特攻隊への志願は本来の意味で志願でなく、命令だと言われています。果た
    して今回も会社の要望を断ることができるでしょうか? 危険な行為の使い
    捨ての恐れはないのでしょうか?かってフェリーへの自衛隊乗船で拒否した
    船員は反戦船員のレッテル貼をされてた事件がありました。 


   爺爺はイライラ戦争の時にペルシャ湾最奥のクエ−トまで輸送パイプを運んだ
   ことがあります。韓国船員との混乗マルシップでした、何名かの韓国船員は
   乗船を拒否して下船しました。


            2016-2-2







    タンカ−防衛有志連合に参加すべき 



 トランプが日本は米国を守ってくれないと、日米安保条約の不平等性をツイッタ−にあげています。 首相のイラン訪問中にも日本運航(船籍・乗組員は別)のタンカ−がホルムス海峡で攻撃を受けた。

 ここでも現在に至るまでの政府が日本の船舶の船員・財産を守る気の無いことを小生は述べています。 自分はイライラ戦争中に船員としてペルシャ湾へ行った苦い経験があるので、なおさら強く有志連合に参加すべきと述べたい。

 海賊特措法でジブチに自衛隊の基地を設け、隊員を海外派遣して対処しています。ここまでは来ました。 今回は湾岸戦争の有志連合ではないけれど、タンカ−防衛の有志連合の呼びかけが、日本へあれば、是非とも参加してもらいたい。 その件で集団的自衛権の問題があるのなら、自国商船隊だけの護衛ということで、日本単独でも護衛措置をとってください。8割の石油をホルムズ海峡経由で日本が依存していることは知られてきています。ペルシャに大きく依存していることを今までに軽減しようともしていません。 といっても自国商船隊は便宜置籍船隆盛の世の中では、絶滅して極めて稀かもしれませんが。 湾岸諸国・オマ−ン、ドバイ、アラブ首長国連邦などにに自衛隊の基地を設けることも必要かもしれない、必ずしも艦艇護衛ではなく、対潜哨戒機が有効かもしれないので。



  追記

 有志連合はCoalisionの訳で阿川佐和子さんの兄の阿川さんが訳をつけたのだそうです。 多国籍軍の意味ではないそうです。各国の個別指揮のもとで交戦規定も自国のものです。現在それには海賊対策で日本も属している。トランプが要求している有志連合は意味不鮮明なものであるのではないか。 いまだに自国の船を守ってエスコ−トしたことがない日本はトランピ如何にかかわらずどうするのかという問題です。



 下記に 北野さんの記事を転載いたしました。

  
  
   なぜ日本は「タンカー防衛有志連合」に参加すべきなのか? 

            北野幸伯 「ロシア政治経済ジャ−ナル」2019-7-14


 どうやら日本、大きな岐路に立たされているようです。何の話でしょうか?
米、イラン沖で有志連合結成へ タンカー攻撃受け
7/10(水)11:49配信

【ワシントン共同】米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は9日、イラン沖のホルムズ海峡近くなどで民間船舶の安全を確保するため、同盟国の軍と有志連合を結成する考えを示した。数週間以内に参加国を募る。
ホルムズ海峡近くなどで民間船舶の安全を確保するため、有志連合をつくるそうです。なぜ、こんなことを決めたのでしょうか?
日本などのタンカーが攻撃を受けたことに伴う措置。ロイター通信が伝えた。
(同上)
「日本などのタンカーが攻撃を受けた」からだと。6月13日に、二隻のタンカーが攻撃されました。

米国が艦船を派遣して監視活動を指揮。参加国は米艦船の警備や、自国の商船の護衛に当たる。
(同上)
ここまで聞いて、「おお、真によいことでありますな」とほとんどの人が思うでしょう。タンカーが攻撃されたら困りますから。しかし、次を読んだら、心穏やかではいられないと思います。そして、国論真っ二つになることでしょう。
トランプ米大統領は、各国がホルムズ海峡を通るタンカーを自国で守るべきだと主張しており、日本も何らかの対応を求められる可能性がある。
(同上)
トランプさんは6月24日、「日本は、自分のタンカーは自分で守れ!」という旨のツイートをしています。どうですか、皆さん。日本は、どうするべきでしょうか?私は、「日本はアメリカ主導の『タンカー防衛有志連合』に参加すべきだと思います。なぜ?トランプさんのいってることが正論だからです。
この話、きっとたくさんの人が反対することでしょう。最大の理由は、「攻撃を受けて自衛隊員が死ぬかもしれない」。わかります。私だって、自衛隊員が亡くなってほしくありません。しかし、考えてみてほしいのです。そう考えている私たちは、「自衛隊員のかわりにアメリカ軍の人が死んだ方がいい」と考えているのですよね?いえいえ、そんな風には考えません。しかし、アメリカから見たら、そういうロジックになります。
トランプさん、「日本が攻撃されたら、アメリカは第三次世界大戦を起こしても日本を守る。しかし、アメリカが攻撃されても、日本は自宅でソニーのテレビを見ていればいい」と発言をしています。もちろん、戦後日本をこういう状態にしたのは、アメリカ。「日本が二度と強くならないように」そうしたのですが。
時代はかわって、アメリカが弱くなってきた。だから、「日本も少しは手を貸してくれ」となってきた。ここで日本はどう動くかということなのです。
これ、「憲法改正しなければ何もできない」という話ではないと思います。今の憲法でも、「個別的自衛権」は認められている。だから、タンカーを防衛している自衛隊艦が攻撃されたら反撃できる。それに安保法改正で「集団的自衛権」も一部認められるようになった。だからタンカーを防衛している米軍が攻撃されたら、日本が反撃することもできるのではないでしょうか(いろいろ解釈がでるでしょうから、追加の法律が必要な可能性はありますが)?
いずれにしても、日本のタンカーを米軍が守っている。アメリカは、「全部日本が守れ」とはいいません。「日本も、自分の国のタンカーを守る『手伝い』をしてくれ」と。これから要請が来る可能性が高い。これ、「当然参加すべき」だと思います。なんといっても、「日本企業が運営するタンカーを守る」のですから。
ここで、「嫌です。日本の自衛隊員は、一人たりとも殺させません(意味=かわりに、アメリカ兵が死んでください!)」となれば、日米同盟の亀裂は、めちゃくちゃ深くなるでしょう。そうなると、尖閣、沖縄は、将来中国領になる可能性が高いです。なんといっても中国は、「日本には尖閣だけでなく、沖縄の領有権もない!」と宣言しているのですから。


● 反日統一共同戦線を呼びかける中国

逆に、有志連合に参加すれば、「日本は、金だけだす狡猾な国だ!」と批判はでなくなるでしょう。日本とアメリカの同盟関係は、ますます強固になり、中国が尖閣を奪うことは難しくなります。
 


 日本が自立国家になるために必要な通過点


 私がメルマガを創刊して、20年と3か月が過ぎました。28歳だった私は、普通のおっさんになった。しかし、当時から私の中には、一つの夢がありました。それはなんでしょうか?
「日本を自立国家にしたい」


今は自立国家じゃないの?違いますね。今の日本は、「アメリカ幕府の天領」なのです。「でも、自立国家ってなんですか?」と聞かれます。それで、もっと抽象度を下げ、具体的に、
精神の自立
経済の自立
エネルギーの自立
食糧の自立
軍事の自立
が必要だと。この話、10年以上前からしていますが、誰も反対しません。皆さん、「いいですね!」といいます。

で、今回の話に関連して「軍事の自立」。「自分の国は、自分で守れるようにしたいですね」というと、皆さん「そうですね!」といいます。でも、いきなりはできません。なんといっても中国の軍事費は、日本の5倍です。核もある。日本だけでまともに戦ったら勝てるはずがないのです。


 さらに大きな問題があります。もし日本が、「軍事の自立を目指します!」と宣言したらどうでしょうか?反対するのは中国、韓国だと思いますか?もちろん彼らも反対するでしょう。しかし、一番反対するのはアメリカです。
皆さん、「自虐史観」「東京裁判史観」をつくったのは、中国、韓国じゃありません。アメリカです。アメリカが、「日本が再び強くならないようにしよう」と決めたのです。だから、日本が「軍事の自立をします!」と宣言すれば、アメリカは、いわゆる戦勝国である、イギリス、フランス、ロシア、中国を誘って、日本を叩きつぶすでしょう。では、どうすればいいのか?


今回の件はどうでしょうか?まもなくアメリカから、「自衛隊をもっと活躍させろ」という要請がくる。日本は、アメリカのお墨つきを得て、自衛隊の活動範囲を拡大することができる。要するに、「アメリカの手伝いをします」といいつつ、日本は一歩「軍事の自立」に近づくのです。

繰り返しますが、このミッションで、自衛隊から犠牲者がでるような事件が起こるかもしれません。しかし、「日本のタンカーをアメリカ軍が守るのが当然」というのは、どう考えても異常です。日本は、アメリカ主導の「タンカー防衛有志連合」に参加することで、「自立国家」への大きな一歩を踏み出すべきです。



  トランプ氏、ホルムズ海峡から手を引く宣言?(大前 研一)  

トランプ大統領は24日、イランとの緊張が高まるホルムズ海峡について、「なぜ我々が他の国々のために報酬も得られないのにこの輸送路を守るのか。すべての国々は自国の船を自分で守るべき」とツイートしました。
これに対し、ポンペオ国務長官や共和党のグラム上院議員などが、安全保障上の重要性を改めて強調、アメリカの関与を継続すべきとの考えを示しました。
自国の船は自分で守る、それなら日本はシーレーンの防衛を全て自分でやるために、はるかに国境越えて出て行くことになるのです。




   日本の原油輸入先




日本の原油輸入先を見ると、確かに日本はホルムズ海峡を経由して多くの油を買っています。

実は今回の発言の背景には、アメリカが今やエネルギーの輸出国になったので、ここに関与しないで済むということがあるのです。それで、自分の航路は自分で守れということになるのです。
そうなった場合、日本の打つ手は非常に簡単で、それなら国連軍でやりましょうと言えば良いのです。国連にお金を出して、国連軍にやってもらうというのも1つの案だと思います。
そしてもう一つは、ホルムズ海峡を守る国、特にUAEやカタール、クウェート、サウジなど、仲の悪いイランなども含め、それを守る海上警備のボランティアグループというものを作り、そこに投資をしていくというやり方もあるでしょう。
日本は冷静に構えていればいいと思います。もちろんポンペオ氏も、そのようなことは無い、トランプ大統領の間違いだと指摘をしています。



     2019-7-15